アスリートブランド留学生の皆さんにこういうメールを送りました。
スポーツ留学を希望している、あるいはすでにしている方々、
あるいは
スポーツではないけど留学している方、留学や世界に向けて飛び立つことを考えている方々にも、読んでいただければと思います。
↓ ↓ ↓
こんにちは。コロナの影響を受け、日本、アメリカ各地でそれぞれ非日常の日々を過ごしているかと思いますがいかがでしょうか。
今日はコロナ関係について大学がどうなるのか、ビザがどうなるのか等の事務的な話ではなく、もう少し広めな概念のお話です。(もちろん、事務的関連で最新情報があればまたご連絡いたします)超長文になります。
「サピエンス全史」 https://amzn.to/34Kir2x
というベストセラー本があります。我々はホモ・サピエンスというホモ属に属するひとつの種で、実は200万年前から1万年前ごろまで、ネアンデルタール人とかホモ・エレクトスなどいくつかの種類が存在していたそうで、キツネやクマが何種類もいるような感じだそうです。でも今は人類はホモ・サピエンスのみ。では、なぜホモ・サピエンスだけが今日まで残ったのか、というテーマの本です。上下巻あり、かなりボリュームありますが、普段からボリュームのある教科書を読んできているみなさんたちからすると大したことないかもしれません。日本語だし。ちょっと難解な部分もありますが非常に興味深い話なので、おすすめです。
今日の本題はこの本の話ではなく、同書の著者であり歴史学者のユヴェル・ノア・ハラリ氏が今まさに起こっているコロナ禍について、フィナンシャルタイムズに掲載した下記の記事についてです。タイトルは、
「新型コロナウイルス後の世界―この嵐もやがて去る。だが、今行なう選択が、長年に及ぶ変化を私たちの生活にもたらしうる(原題:the world after coronavirus ― This storm will pass. But the choices we make now could change our lives for years to come)」
この記事はコロナ禍という我々の世代で迎える最大の危機において、我々は2つの選択を迫られており、その選択により、後の世界が一変するかもしれないという内容で、詳細は印刷しても7ページぐらいなのでちょっと難しめところもありますが、わりすぐ読めると思いますので、読んでいただければと思います。
その記事の中で特に印象に残ったのが、2つの選択の一つについて、グローバルでの不和=つまり各国が他国を信頼しないで協力もしないで断絶したままとなるのか、それとも、国を超えてグローバルに信頼し合い、協力し合う道を選んで進んでいくのか、今まさに、この選択を迫られている時だということ。
行間には、この危機を乗り越えるにはグローバルな信頼と協力が欠かせないと強調・警告したいハラリ氏の思いが読み取れ、まったく同感します。
このあたりを少々過大に、飛躍的に解釈し、皆さんに置き換えた話にすると、
世界の人が集まるアメリカで、国を超えて人種を超え、人々を信頼し協力し分かり合える留学生活を送る、部活動で国や民族を超えて一つのチームとして勝利に向かって励んでいること、これらは直接的な政治活動でなくても、留学の活動はまさにグローバルな信頼と協力の積み重ねであり、皆さん、留学生はこのグローバルな信頼と協力活動の実践者であると。そう強く感じました。
余計なプレッシャーや重荷をみなさんにかけようというわけではないですが、みなさんが今後アメリカでしていく活動の一つ一つはとても意義のある活動であると。
もちろん、国連や外務省や領事館や政府機関など、この記事が指すような直接的なグローバル活動に携わることも、英語力を含めた今後の専門的な勉強次第で、十分実現可能かと思います。
少し、記事から離れますが、コロナの影響でオンライン授業やオンライン会議などが盛んになり、これからはもうすべてバーチャル、オンラインで事が済む世界が来る、と言っている評論家の方々などがいます。これは「AIが仕事を奪い人に全てとってかわる」と言う論調と似ている気がします。
そして、「なんでも0か100の話ではない=100% AIということにはならない。同様にすべてがオンラインにはならない」と個人的には思っています。
やっぱり、ザ・オフラインの典型である、リアルで人と人が行うスポーツというものはなくならない。
と僕は考えます。
もっともeスポーツの台頭もあることでしょう。リアルスポーツも多少、形は変わっていくかもしれません。しかし、
「人類はリアルなスポーツをまだまだこれからも欲していき、行っていく。」と。
むしろ、今回の外出制限で、スポーツの意義・重要性を感じた人は多いのではないでしょうか。
実は先の本、サピエンス全史で、我々ホモ・サピエンスがここまで繁栄した理由のひとつをネタバレで教えますが、それは概念を作り上げる力。(本では「虚構」という表現をしています)。そして、スポーツというのはまさに、人間が作り上げたルールという=ホームベースを踏んだら得点、このスペースにボールが来たらストライク、その作り上げられた中でゲームの勝利を目指して競争をするという、ホモ・サピエンスの強みの概念が駆使されたもの。人間独自のもの。
この本にはサピエンスにとってのスポーツの意義というのは載ってませんが、概念を使って作り出されたという意味では人間にとって非常に意義のあるものだと思っています。
スポーツの意義については、何度かセミナーや相談会で繰り返していますが、
スポーツというのはまさに国を超えて、言葉を超えて、人をつなげる素晴らしい力を持っています。
グローバルな信頼構築のすべての答えというつもりはまったくないですが、草の根レベルから信頼構築関係が築けるすばらしい方法の一つがスポーツだと思います。
これまでスポーツ留学してきた皆さんはまさに海を越えて言葉を超えたスポーツ活動を行ってきています。さきほど、グローバルな信頼・協力活動の実践者だといったのはまさにこの理由であり、アフターコロナでも、ぜひ続けていってほしい。それは部活動を辞めたとしても遊びでも、スポーツ観戦でも、話題づくりでもいい。スポーツきっかけとしてつながる方法はいろいろあります。
今回こういう状況で、アメリカで日本で活動制限をされた環境で、「このままどうなるんだろう」という不安をはじめ、いろいろなことが浮かんでは消え、そんな時間を過ごしている人も少なくないかもしれません。
僕自身も何とも言えない不安に襲われる日々でした。
そうしたときに、今回、ハラリ氏の記事を読んで、
「国と国、民族と民族が分断されるのでなく、グローバルで繋がって、信頼しあって、協力することってやっぱり大事なんだ。」
そして、
「信頼しあうにはいろいろな方法があり、直接的、間接的とあるけれど、スポーツはその一つの役割を果たす。つまり、すでに留学している生徒たちは、もうすでにやってることで、それってとても意義のあることなんだ。」
「アスリートブランドが掲げている『スポーツを通じて世界につながる』という方向性は間違いじゃないんだ」
拡大解釈や飛躍的な考え方もしれませんが、ふっとそのように思うと、モヤモヤも消えていきました。
そして、こんな考え方を、まさにこのコロナの事態を海外で経験し、アフターコロナを世界で経験していく皆さんと共有したいと思い、こんな長文をお送りした次第です。
長々とお付き合いいただきありがとうございました。
コロナによる自粛が明け次第、アメリカで思いっきり活動できるよう、フィジカル&イメージトレーニングの準備お願いします!
僕もアメリカで再会することをイメージトレーニングしておきます。
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